ネット通販 楽天、全国で即日配送

2010年04月30日 日本経済新聞より 「年内にもまず首都圏 自社物流を整備」 インターネット通販サイト最大手の楽天は、今秋から自社の物流拠点整備に乗り出す。3万2千以上の店舗が出店する仮想商店街「楽天市場」の商品を、全国の主要都市で即日配送できる体制を目指す。サーバーだけを持ち、出店企業を束ねるネット通販企業の身軽な事業モデルを転換。自社で物流インフラを抱えることで、消費者や出店企業の利便性を高める。ネット通販世界最大手の米アマゾン・ドット・コムに対抗する。 「事業モデルを転換」 まず千葉県市川市の物流センターを米系倉庫会社から賃借して、今秋に稼動させる。拠点を運営する子会社の「楽天物流」を設立した。賃借面積は倉庫スペースが2万3千平方メートル以上。1日あたり最大10万件の出荷能力を目指す。 当初は楽天が自社で販売する書籍やDVDなどを取り扱う。年内にも首都圏を対象に、注文を受けた日に商品を届ける当日配送サービスを15万点で始める。これまで商品が届くのは最短で翌日だった。楽天は保管・仕分けなどを担当し、配送ではヤマトホールディングスなど物流大手と組む。 3年後をめどに全国5ヵ所以上に大規模物流センターを開設し、全店舗の商品配送を主要都市でカバーできる体制を構築する。投資額は1拠点あたり十数億円規模になる見通し。 楽天はこれまで各店舗の通販サイトを束ねる役割に集中し、在庫管理や商品配送は店舗側に任せていた。自社で物流インフラを抱えることで、配送時間短縮や、異なる店舗の商品をまとめて配送する新サービスにもつなげる。大手運送会社への価格交渉力を高めて運賃引き下げを狙う。 さらに「楽天市場」での買い物を容易にする小型の端末も開発した。繰り返し購入する日用品などのバーコードを端末に読み込んで保存。パソコンにつなぐと、楽天市場の中で商品を最安値で売る店舗の商品が簡単に購入できる。商品をネット上で探す手間が省ける。試作品は完成済みで、今年秋にも最大で1千台程度を試験的に配布する。 買い物の「入り口」から物流まで一貫して手掛けることで利便性を高める狙い。利用者の反応をみて、事業化を判断する。端末は無償提供するか低価格で販売する可能性が高い。 2009年の「楽天市場」の流通総額は8千億円を超え、08年度に比べ2割伸びた。野村総合研究所の予測によると、09年度に6兆5700億円だった国内消費者向け電子商取引市場は、14年後に11兆9500円を突破する。

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