携帯片手に新「宝探し」カメラ・GPSが地図代わり ネットと現実融合 都内で試験開催

2010年04月17日 日経新聞より

携帯電話のカメラ機能や全地球測位システム(GPS)を使った新世代の「宝探しゲーム」が注目を浴びている。インターネットと現実を融合させる新たな取り組みが東京でスタート。年代や性別に関係なく楽しめることから、宝探しを町おこしに活用する自治体も増えてきた。関係者は「現実の世界で遊ぶことの楽しさが見直されている」と話す。

3月15日、東京・渋谷に携帯を手にした200人が集まった。目的は宝探し。米アップルの携帯電話「iPhone(アイフォーン)」で専用ソフトをあらかじめダウンロードすると、GPSで位置情報などを得られ、隠された10ヵ所のマークまでの距離が表示される。
「ガードレール中央、花壇の下」などのヒントをもとに、マークを探しだして撮影するとポイントを獲得。ポイントに応じて景品の抽選券がもらえるしくみ。参加した埼玉県三郷市の会社員、篠田健吾さん(36)は「発見すること自体が楽しく、夢中になった」と満足げだった。
ソフト開発会社の「ユビキタスエンターテインメント」(UEI、東京・文京)が試験的に開催した。同社の清水亮社長(33)は「これまでのゲームは仮想現実の中でどれだけリアルな世界をつくり出すかが重要だったが、現実で遊ぶことの方が求められている」と指摘。「宝を見つけること自体がドラマチック。次世代のゲームの活路になる」と話す。
こうした宝探しのように、IT(情報技術)によって現実に付加価値を与える技術は「拡張技術」(AP)と呼ばれ、経済産業省も注目。昨年から経済効果などの実証実験を始めており、広告や観光への活用が期待できるとしている。
現在はiPhoneなどの高機能携帯電話(スマートフォン)がないと参加できないが、同省は「実績を上げれば他の端末でも利用できるようにすそ野が広がる」と話している。
米国生まれの「ジオ・キャッシング」を使ったイベントを開催するのは東京都伊豆諸島の式根島。サイトで登録し、GPSに従って宝の箱を探すゲームで、全世界に約100万個、日本には約4千個のキャッシュ(宝)が画されているという。宝箱にはキーホルダーやペンなど身近なものが入っており、見つけた人はそれをもらう代わりに何かを箱に残すのがルールだ。
式根島で昨秋開催したイベントでは、島民や観光客ら約30人が参加し、島内約20個の宝を捜索。宝の近くにあるゴミを拾うこともルールとした。式根島を管轄する新島村商工会は「島を歩けば環境問題を考えることにつながる。景勝地に宝を隠すなど、ゲーム性を高めて今年も開催したい」と話している。

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